新型コロナの影響で旅が控えられる昨今ですが、日常を取り戻した時のために、旅の楽しさをまとめてみました。
一人旅にはまる・・・
5年ほど前から一人旅にはまり、安価でお気軽な旅が楽しみの一つになりました。それまで、一人旅は、美しい景色も美味しい食べ物も誰とも共有できず、楽しい会話もない寂しいもの、笑いもない…、そんなイメージを持っており、一人旅=楽しむというよりも、哀愁を感じ、浸るもの・・・そんな偏見を持っていました。一人旅をしていると恥ずかしく思ったりもしました。
きっかけは・・・
そんな私が変わる転機になったのは2015年の盆休みのことでした。世間と若干ずれた夏休みをどう過ごすか思案した時に、溜まっていたマイルの無料航空券で出かけてみようと。どこまで行っても国内なら往復15,000マイルで行けるので、ならば出来るだけ遠くへ行ってみようと。すると、ズレた夏休みが幸いし、福岡から最も遠い新千歳の便が取れ、夏の北海道の旅へ。
かつての憧れの地・・・
北海道へは、実は高3の夏休みに友人と電車で1週間旅をしたことがありました。そのあまりの美しさに惚れこんで、就職活動で北海道の会社を受けようと試みたのを思い出しました。(当時、旅費は出ないし、飛行機はLCCはもちろん、特割といった割引運賃すらほとんどなく、東京で試験もやっておらず、断念。)大学卒業後、すっかり西日本生活に馴染んで、遠くて旅費のかかる北海道の存在をすっかり忘れていたのですが、徐々に当時の北海道への慕情が蘇って来ました。
しかし、ビジネスホテルは一杯・・・
さて、往復の飛行機はゲットしたので、次は、その間の宿探し。まずは札幌で1泊と、楽天トラベルやじゃらんで宿を探すも、出張でいつも使うようなビジネスホテルはいずれも満室・・・、そりゃそうですよね。ズレているとは言え盆休みにかすった夏休み。こりゃ1泊1万円以上を払わんとあかんのか…と思っていると、3~4千円/泊の格安な宿が…、そう、ゲストハウスには空きがまだありました。これと言った目的もなく、宿泊を楽しむ高級宿でもないのに1泊1万円以上も払う気にもなれず、かといって知らない人達とドミトリー(相部屋の二段ベッドなど)で一夜を過ごすことにも抵抗感が…(面倒くさい人と一緒になったら嫌やな…)しかし、お気軽旅なので寝るだけと割り切り、経済性を選択することに。
この調子では、ちゃんと宿決めておかんと、野宿する羽目になるのかも。とにかく、寝床だけは確保しておこうと、工程を決めることに。
初日は札幌を満喫し、翌日以降はさてどこへ・・・。候補地は、高3の夏の北海道旅行で行けなかった所を訪れようと。高3の夏は、当時、JRの「北海道ワイド周遊券」を購入し、北は稚内から南は函館、東は釧路に摩周湖、旭川にもラーメンだけを食べに、と1週間でずいぶん欲張りに回るも、広い北海道はとても回り切れませんでした。
行先は、富良野・美瑛に決定!
北海道に憧れていた当時、美しい丘の景色が気に入って写真集を買い集めていた美瑛町を候補に上げました。すぐ隣は、ドラマ「北の国から」でお馴染みの富良野もあることだし、と富良野・美瑛という北海道旅行では定番のコースを回り、最終日に札幌で1泊して帰る計画を立てました。
案の定、観光地で宿の多い富良野も、ゲストハウスしか空室はなく、どうせレンタカーで行くのだから景色の良い郊外へということで、街中でなく田舎のゲストハウスを予約。(夜の呑みに出歩るくのは諦め)
北海道のレンタカーは色々選べる・・・
次はレンタカーの確保。北海道は広大で電車やバスでの移動には制約が。そこで、大きな移動では電車を使い、現地ではレンタカーを借りることに。さて、レンタカーをネットで探し始めると、クルマ好きの私には嬉しいスポーツカーや高級外車などのレンタルも充実。その中から、旭川駅にニッポンレンタカーで期間限定で貸し出している「スバルBRZ」をチョイス。その理由は、レンタカーに珍しいマニュアル車。楽しみが増えました。美しいワインディングロードをMTのスポーツカーで流す・・・これだけでも旅の価値があるなと、行く前から満足すること出来ました。値段が高めなのか、レンタカーは意外とあっさり希望が通りました。期間限定であまり知られていなかったのもよかったのかもですね。
準備は万端・・・
現地の情報は事前に調べるタチなのですが、今回はあまり調べずに現地で情報を得る・・・一人旅らしい旅をしてみよう、とより一層、一人旅を楽しむことに無意識に傾いていました。やはり、美しい景色と気持ちの良いクルマが私をそうさせたのではないかと思います。
いざ、北海道へ
福岡から新千歳へは、JAL、ANAともに11時前後と14時前後の2便運航しています。また、スカイマークが1便、さらに21015年当時はなかったのですが、LCCのピーチ航空が就航しています。(コロナの影響で運休中で、今後の再開が心配です…)私は、11時台の便で14時過ぎに新千歳空港へ到着。スカイアクセス快速という電車(2千円弱)で札幌駅へ。
夏の北海道はやはり爽やか・・・。気温は30℃位あっても、湿度が低く、熱帯夜が続く九州から訪れると、つい頬が緩みます。
シェアサイクルを借りて街中をサイクリングし、まずは懐かしい?大通公園を確認して、地図で調べた中島公園へ。ここが思いのほか美しく落ち着いたので、しばし読書に耽る・・・。そして、いよいよ夕方の良い時間となったので、ドキドキのゲストハウスへチェックイン。一軒家のゲストハウスでした。
初めてのゲストハウス・・・
リビングには連泊の常連さん(に見える)3人とスタッフさんが楽しく談笑。聞けば、一人は北九州市から毎年の常連男性さん、一人は大阪からの旅好き男性、そしてもう一人は看護師をやめて、別のゲストハウスでヘルパーとして長期滞在の女性。スタッフさんも長野の宿のスタッフから北海道のゲストハウスのスタッフの話があってやってきたのだそう。私のように普通に就職して、普通に毎日を過ごしている極フツー人でない人と、そうそう出会うことも話すこともなく、楽しい会話で気構えていた懸念は杞憂に終わりました。後で気づいたことですが、旅慣れている人の会話は、人との距離感が上手です。近すぎず、遠すぎず。
それから、何となく汚いイメージ、というか不潔なイメージ(完全に偏見ですが)のゲストハウスは、キレイで清潔感があってストレス・フリーでした。
ゲストハウス初体験が、こんなに楽しく過ごせたのが、一人旅にハマるきっかけとなった理由です。こんな旅が、マイルで飛行機代タダ、宿泊費はゲストハウスで3,4千円/泊と、非常に安価で済ませされるのですから。そして、ゲストハウスは安いだけではなく、楽しい…、これが安価な一人旅をする1番のきっかけと思います。(現在は、新型コロナの影響で閉めているゲストハウスが多く、一日でも早く以前の日常に戻ることを祈るばかりです。)