今回は、福岡で本格的なそばをお手軽に食べられるお店をご紹介致します。というのも、中洲の櫛田神社にあるうどんの記録が日本で最も古いため、福岡はうどん伝来の地と言われています。
そのためか、福岡はうどん屋さんばかりで、お蕎麦屋さんはあまり見かけません。関東では「そば・うどん」の看板も、ここ福岡では「うどん・そば」と表記されています。
蕎麦はうどんよりもお高め
こう感じたことのある方もいるのではないでしょうか。実際、うどん屋さんは500円前後であるのに対して、お蕎麦屋さんは1,000円弱、といった値段設定が多いようです。材料や手間などの要因だと思いますが、やはりお手軽にそばを食べたいという方も少なくないのでは。
本格そばが、とにかく安価
そこでお勧めなのが、「玄」です。うどんの町福岡では、手軽に美味しいそばを食べられる所はないのですが、本格的なそばを驚くほど安価に提供しているお店です。
天神北の親不孝通りをひたすら北上し、那の津通りも超えて北に行った先にあります。ビジネスホテルのSBホテルの１Fなのですが、裏手にあってホテルの正面からは分かりにくいかもです。
今回、私が食べたのは、オーソドックスにざるそばと、トッピングに福岡らしいごぼう天をつけました。（福岡では、うどんの場合、ごぼう天うどんが最も人気）
お値段なんと！400円（税込み）。ざるそば300円、ごぼう天100円です。最後に、セルフサービスで、そば湯も楽しめます。（お水もセルフです）大盛でも∔100円、最も高いメニューでも550円という、お財布に優しい価格です。
だからといって、お店の内装が立ち食いスタイルだとか、ビールケースをひっくり返してイスにしている、といったことはありません。小綺麗で落ち着く雰囲気となっています。
私のおすすめ、くるみ蕎麦
個人的には、そばつゆと胡桃ダレの２味が楽しめる胡桃そばです。千葉の実家近くのそば屋でもごまだれとそばつゆの２味のそばを提供していて、実は、そばにもごまだれが合うのです。胡桃は、身体に良い長寿の食べ物として知られています。健康にも良いのが嬉しいですね。
運営するのは昭和食品工業
ここまで、安価にそばを提供するのはすごいな、と感心していました。福岡には、ラーメンも290円で提供する「はかたや」。肉うどんが310円の「小麦屋」などにも驚かされました。でも実は、これらのお店は全て同じ会社が運営しているのです。それは昭和食品工業㈱さんです。
すてきな仕事とは
厳しい競争社会の世の中では、「いかに付加価値を高めて高く売るか」という価値観が支配している業界も少なくないと思います。
そんな中、福岡で、「このクオリティで、この価格?!」という飲食店に数多く出会って来ました。そんなお店では、年収1,000万を超えるような高給の従業員さんはほとんどいないと思います。しかしこういった仕事は、多くの人々に「美味しい！」という感動を、誰でも手の届く価格で提供している素敵な仕事なのではないでしょうか。